萎縮性胃炎
萎縮性胃炎は、胃の粘膜が慢性的に炎症を起こし、胃の組織が萎縮してしまう病気です。胃の粘膜が薄くなることで、胃酸や消化酵素の分泌が低下し、消化機能が低下することがあります。また、胃がんのリスクが高まることも知られています。初期には自覚症状がないことが多いため、定期的な検査が重要です。
ここでは、萎縮性胃炎の症状、原因、診断、治療法についてわかりやすくご説明します。
萎縮性胃炎の症状について
萎縮性胃炎は、初期にはほとんど症状がないことが多いです。病状が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 胃もたれ
- 食欲不振
- 胸やけ
- 吐き気
- 腹部膨満感
- 貧血
これらの症状は、萎縮性胃炎以外の病気でも見られるため、症状があるからといって必ずしも萎縮性胃炎であるとは限りません。しかし、気になる症状がある場合は、早めに当院にご相談ください。内視鏡検査(胃カメラ)で詳しく調べることができます。
萎縮性胃炎の原因について
萎縮性胃炎の主な原因は、以下のものが考えられます。
ピロリ菌感染
ピロリ菌感染は萎縮性胃炎の最も重要な原因とされています。ピロリ菌は胃の粘膜に生息し、慢性的な炎症を引き起こします。その結果、時間とともに胃粘膜が破壊され、萎縮へとつながります。感染経路としては、幼少期に井戸水や家族間で共有された食器などを通じて感染することが多いと考えられています。
また、ピロリ菌に感染している人は胃がんの発生リスクが高いことが分かっており、特に萎縮が進んでいるほどリスクはより高くなります。感染の有無をできるだけ早く知り治療することがのぞましいです。
自己免疫性胃炎
自己免疫疾患によっておこる萎縮性胃炎を自己免疫性胃炎といいます。これは自分の身体の免疫が胃粘膜の細胞を誤って攻撃してしまうことで、炎症が慢性化し、萎縮が進んでしまった状態です。ビタミンB12の吸収障害などにより、貧血が進むことがあります。
萎縮性胃炎の診断について
萎縮性胃炎を診断するには、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)や胃バリウム検査で胃粘膜の状態を把握することが欠かせません。
特に、内視鏡検査は胃の内部を直接観察して萎縮がどの程度進んでいるかを確認できる最も確実な方法です。異変があればその場で組織を採取して、病理検査で原因の究明をしたり、必要に応じてピロリ菌検査も併せて実施することができます。
また、ピロリ菌の検査としては、その他にも血中抗体の測定や尿素呼気試験、便中抗原検査など複数の方法が存在します。いずれの検査も精度が高く、感染の有無を早期に確認できるため、萎縮性胃炎が疑われる際には積極的に実施されます。
萎縮性胃炎の治療法について
萎縮性胃炎の治療は、原因や症状、萎縮の程度によって異なります。
- ピロリ菌除菌療法・・ピロリ菌感染が原因の場合、除菌療法を行います。除菌療法は、通常、2種類の抗生物質と胃酸を抑える薬を1週間服用します。除菌成功率は約80~90%です。
- 薬物療法・・胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬など)や、胃の粘膜を保護する薬を服用し、症状を和らげます。
- 食習慣の改善・・刺激物を控え、規則正しい食事を心がけることが大切です。
また、萎縮性胃炎では胃がんのリスクがあるため、定期的な内視鏡検査が推奨されます。
萎縮性胃炎についてのよくある質問
Q1. 萎縮性胃炎は放置するとどうなりますか?
A1. 萎縮性胃炎を放置すると、胃がんのリスクが高まります。また、消化機能が低下し、栄養吸収が悪くなることもあります。早期に発見し、適切な治療を受けることが重要です。
Q2. 萎縮性胃炎は治りますか?
A2. 萎縮性胃炎自体を完全に治すことは難しいですが、ピロリ菌を除菌したり、生活習慣を改善したりすることで、症状を緩和し、胃がんのリスクを下げることができます。
まとめ
萎縮性胃炎は、症状がないことも多いため、気づかないうちに進行してしまうことがあります。一方で、ピロリ菌感染が主な原因となるため、早期に発見・治療を行えば進行を抑えることが可能です。
ハートフルクリニックでは、内視鏡検査やピロリ菌検査を通じて、萎縮性胃炎の早期発見・治療を行っています。内視鏡検査については、加納総合病院と密に連携し、迅速に検査を実施することが可能です。胃の不調や不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
